106万円の壁とは?撤廃される?どうなる?
今作話題の【106万円の壁】についてお話しさせていただこうと思います。
「夫婦と子供1人の家庭」を例に、できるだけ簡単に説明しますね。

具体例
夫:会社員(フルタイム)。家族を扶養に入れている。
妻:従業員数52名の会社で、パートタイマーとして週20時間働いている。月収が約8.5万円(年収に換算で約102万円)。※8.5万円 × 12ヶ月
子供:小学生が1人。
現在、妻は夫の健康保険や年金に「扶養」として社会保険に加入しています。つまり妻自身では保険料を払わなくていい状態です。

さて、ここからが「106万円の壁」とは?のメインです!
ざっくり言ってしまえば
【妻のパート年収が106万円を超えると、扶養から外れ、妻自身で社会保険(健康保険と厚生年金)に加入することになってしまうライン】のことです。
例えばこんな感じになります。
例1:年収約102万円の場合《年収106万円を超えない》
妻は夫の扶養のままでいられます。つまり、社会保険料を払わなくていいわけですね。パートで頑張ったお給料は全部手取りで貰えます。(税金はもちろん引かれます)
例2:年収110万円の場合《年収106万円を超える》
妻は扶養から外れてしまいます。つまり、妻自身で社会保険(健康保険と厚生年金)に加入することになってしまいます。お給料によりますが、だいたい毎月約1.3万円前後(おおよその目安)は保険料として引かれます。
しかし、自分で社会保険料を払うわけですから当然に、将来もらえる年金額が増え、傷病で働けない時などお金がもらえたりするメリットもあるわけです。
さて、では今現在扶養に入っていて、扶養から外れてしまう場合はどうなるのか?その影響を見てみましょう。
夫: 妻が社会保険の扶養から外れると、年収103万円を超えているため税金の扶養控除がなくなり夫の税金が増えます。
※税金の扶養控除は年収103万円以下が条件なので、106万円を超える時点で控除対象外
妻:ご自身で社会保険料を払いますので、当然手取りが減ります。しかし、年金や保険がしっかり。
子供:子供は夫の扶養のままなので得に影響なし。
こんな感じになりますね。
ここまでは、現行制度の説明をしましたが、厚生労働省は労働力不足を解消するために【2026年10月】をめどに、【106万円の壁】の撤廃を検討しています。
最低賃金の上昇を背景に、20時間働いたらもう誰でも106万円超えてしまうよね。だからもうこの要件の存在する理由ないよね。ということのようですね。
その他、壁を撤廃してしまえば、パート等非正規労働者が【106万円の壁】を意識して、あえて働かないようにする「働き控え」を解消できるんじゃないか?という期待があるわけです。潜在的な「働き控え」は約65万人と推定されていますから、労働力確保に向けた動きとしては注目していかないとですね。
ただ、企業にとっては、社会保険加入者が増えれば保険料の折半負担なのでそれだけ保険料負担も増えてしまうというデメリットが発生します。
改正に振り回されないように事前に対策を取っておく必要がありそうですね。
最後に補足
今回取り上げた【106万円の壁】=年収要件のことですが、現行制度ではそれ以外にもいくつかの要件があります。
以下の要件全てを満たす場合に、非正規雇用労働者(パートタイマー)でも社会保険の加入義務がでてきます。
1、年収要件
月額8.8万円(年収換算だと約106万円)以上
2、規模要件
従業員数51人以上の会社で働いている
3、労働時間、期間の要件
週の労働時間が20時間以上
見込み雇用期間が2カ月以上
4、学生ではないこと(※休学中や夜間学生の場合は除きます)


